旅館・ホテルの口コミ返信の3行の型と例文(低い評価への返し方と、Googleマップの整え方)

「Googleマップのクチコミに、返信できていない」というお悩みを持つ宿の方に向けた記事です。旅館・ホテル・ゲストハウスの口コミ返信を3行で書く型と、そのまま手直しして使える例文をまとめました。低い評価への返し方と、Googleマップの写真や基本情報の整え方も書いています。9つの施策の全体と立ち上げる順番は、「旅館・ホテルの集客方法9つと、立ち上げる順番|長野と北海道の宿でやっている全手順」のページで読めます。

長野県高山村・山田温泉の旅館「松川館」の外観
FIELD / RYOKAN / JAPAN  ·  松川館

星1つにも返す、お礼・事実・次の来訪の3行

地図で宿を探す人は、行き先がほぼ決まっているので、Googleマップは予約にいちばん近い入口です。

Googleマップの整備には費用がかからず、その日のうちに始められます。

先に、ことばを2つだけ説明します

「Googleビジネスプロフィール」とは、Googleマップと検索結果に出る宿の情報を、宿の側で管理する無料の仕組みのことです。

「クチコミ」とは、泊まった方がGoogleマップに書く感想と、星の数による評価のことです。この記事の見出しでは、検索でよく使われる「口コミ」と書いています。

返信も、星の数と一緒に読まれています

宿を比べている人は、星の数を確かめたあと、宿がどう返信しているかまで読んで比べています。

Googleのヘルプでも、クチコミへの返信は、お客様の声を大切にしている姿勢を示すものとして案内されています。返信が1件もないと、宿がお客様の声にどう向き合っているかが、読む人に伝わりません。

返信は、次の3行の型で書きます。星の低いクチコミへの返し方は、この型を少し変えたものを、3つ目の節で説明します。

1
お礼。そのお客様が書いた言葉を1つ拾い、「鍋」「川の音」のように、書いてくださった中身に触れてお礼を伝えます。
2
事実を1つ足す。「その露天は、朝6時から入れます」のように、次に読む人の役に立つ宿の事実を1つ添えます。
3
次の来訪への一言。別の季節の見どころや、まだ見ていただいていない場所に触れて、また来ていただく理由を書きます。

返信するときの決まりごと

返信は、星の高いクチコミにも低いクチコミにも、同じていねいさで全件にします。

過去のクチコミにも、さかのぼって返信します。これから届くクチコミは、投稿から2〜3日以内に返すことを、私たちは目安にしています。

高い評価への例文

どちらも、架空の宿で作った例文です。宿の事実は、あなたの宿の本当のことに置き換えてください。

例文(料理と景色をほめていただいたクチコミ)

お客様のクチコミ:「夕食の鍋がとてもおいしかったです。部屋から聞こえる川の音も、よく眠れる理由になりました。」

返信:「鍋と川の音のことを書いていただき、ありがとうございます。鍋のきのこは、秋のあいだ地元の山で採れたものを使っています。雪の季節は川の景色も変わりますので、またお越しいただけたらうれしいです。」

例文(スタッフの対応をほめていただいたクチコミ)

お客様のクチコミ:「帰りの駅までの道を、フロントの方がていねいに教えてくれました。」

返信:「駅までの道のご案内を覚えていてくださり、ありがとうございます。雨の日は、フロントで傘をお貸ししています。紅葉の時期にも、またお待ちしております。」

松川館はGoogle評価が3.9から4.2に

長野県高山村・山田温泉の旅館「松川館」は、私たちが2025年3月に運営に入り、2026年に事業を引き継いだ宿です。いまは、営業再開に向けて準備を進めています。

北海道の宿は、人口約4,000人の町にある古民家のオーベルジュ(全3室)で、私たちが集客を支援しています。2つの宿のクチコミ評価は、次のとおりです。

宿 Googleのクチコミ評価 時期
長野・松川館(創業140年・全9室) 3.9から4.2に上がりました 私たちが運営に入った2025年3月以降
北海道・古民家のオーベルジュ(全3室) 4.9 2026年6月時点

なお、評価が上がった理由のうち返信の型がどれだけ寄与したかは、切り分けて測っていません。

星の数は宿の側から直接は動かせませんが、返信と写真と基本情報の3つには、宿の側で手を入れられます。この記事の残りでは、その3つの整え方を順番に書きます。

星2つへの例文は、言い訳せず事実と改善で返す

星の低いクチコミにも、必ず返信します。この返信は、書いた本人よりも、次に宿を探す人に多く読まれます。

低い評価への返信も、冒頭の3行の型を土台にします。お礼の行にお詫びを添え、事実の行には起きたことを、次の来訪の行の代わりに直したことを書きます。

事情を長く説明すると、読む人には反論に見えてしまうので、言い訳は書きません。

低い評価に返すときの決まりごと

1
書いていただいたことへのお礼と、お詫びを最初に書きます。
2
起きたことを、宿の側から見た事実として1文で書きます。
3
何を直したか、またはこれから何を直すかを具体的に書きます。
4
お客様の名前や部屋番号、予約の中身など、個人が分かることは書きません。
5
やりとりが必要なときは、宿の電話番号かメールアドレスに案内します。

ここからの3つは、よく届く内容をもとに作った例文です。改善の中身は、実際に直したことだけを書いてください。直していないことを書くと、次に泊まった方のクチコミで分かってしまいます。

例文(朝食が冷めていたというクチコミ)

お客様のクチコミ:「朝食の味噌汁がぬるかったのが残念でした。」

返信:「朝食についてお知らせいただき、ありがとうございます。温かいままお出しできず、申し訳ありませんでした。いまは、お席に着かれたのを確かめてから汁物を温め直し、お出しするように変えています。」

例文(部屋が寒かったというクチコミ)

お客様のクチコミ:「冬に泊まりましたが、部屋が寒くてよく眠れませんでした。」

返信:「寒い中でお過ごしいただくことになり、申し訳ありませんでした。冬のあいだは、客室に毛布を足してお出しするようにしました。暖房の使い方も、分かりやすい案内に書き直しています。」

例文(予約の内容と違ったというクチコミ)

お客様のクチコミ:「予約したプランと、夕食の内容が違っていました。」

返信:「ご予約の内容と違う形になってしまい、申し訳ありませんでした。予約サイトに載せていたプランの説明が、古いままになっていたことが原因です。いまはすべてのプランの説明を見直し、料理の内容を最新のものにそろえました。」

オーナー確認と写真30枚で、マップの情報を埋める

クチコミの返信と並んで大切なのが、Googleマップに出る宿の情報です。空欄の多い宿は、写真も説明も少ないまま、ほかの宿と並べて比べられます。

まず、オーナー確認を済ませます

Googleビジネスプロフィールで自分の宿を検索し、「このビジネスのオーナーですか」から申請します。はがきか電話で確認コードが届くので、届いたら入力してください。

オーナー確認が終わるまでは、写真も情報も変更できません。

基本情報は、空欄を残さずに埋めます

Googleは、情報が正確で空欄のないビジネスほど、地域の検索結果に表示されやすいと案内しています。次の8項目を、1つも空欄を残さないつもりで埋めます。

項目 書き方
正式名称宿の正式な名前をそのまま書き、キャッチコピーは足しません。
住所と地図上のピンピンの位置は、実際の玄関に合わせます。
電話番号宿で必ず出られる番号を書きます。
公式サイトのURL予約ページではなく、公式サイトのトップページを書きます。
営業時間チェックインとチェックアウトの時刻も入れます。
業種旅館・温泉旅館・ホテルなど、宿に合うものを選びます。
設備の項目駐車場・風呂・Wi-Fi・バリアフリーなど、当てはまるものに印をつけます。
宿の説明文750字まで書けるので、地域名と宿の特徴を自然な文章で入れます。

宿の名前と住所の書き方は、公式サイトとSNSのプロフィールにもそろえます。「株式会社」の有無や番地の書き方がずれていると、検索エンジンに別の情報として扱われることがあります。

写真は30枚を目安に上げます

写真の枚数は、Googleマップの作業でいちばん差がつく項目です。内訳の目安は、次のとおりです。

種類 枚数 撮るもの
外観5枚昼と夜の外観と、季節の違う外観
客室8枚部屋のタイプごとに、引きで撮った全体と寄りで撮った細部
風呂5枚内湯と露天風呂と洗い場
料理7枚夕食の全体と主菜の寄り、それに朝食
館内と周辺5枚玄関・廊下・ロビーと、周辺の景色

写真は、スマホで撮って構いません。明るい時間に、窓を背にしない向きで撮ると失敗しにくくなります。

30枚を上げたあとは、月に2枚ずつ足していきます。

QRコードを3か所に置いて、感想をお願いする

チェックアウトのときに口頭でクチコミをお願いするのは、頼む側にとって言い出しにくいやり方です。忙しい日には、頼むこと自体が抜けてしまいます。

そこで、クチコミを書く画面へのURLを短縮し、QRコードにして館内に置きます。お客様が書くのは、Googleマップへの宿泊の感想です。

QRコードを置く3か所

1
フロントに置くカード。チェックアウトの会計のときに、目に入る位置に置きます。
2
客室の案内。館内のしおりの最後のページに、QRコードを1つ載せます。
3
退館後のお礼メール。お礼の文の最後に、QRコードと同じURLを添えます。

添える文面は、「よろしければ、ご感想をお聞かせください」で十分です。

割引や特典と引き換えにお願いしない

割引や無料の品と引き換えに、クチコミをお願いすることはやめてください。Googleのクチコミのポリシーでは、見返りを渡してクチコミの投稿を頼むことが禁止されています。

最新情報は月1回、地図の順位も月1回だけ見る

「最新情報」の投稿は、月1回で構いません

Googleビジネスプロフィールには、「最新情報」を投稿する機能があります。投稿は、月1回のペースで続けます。

書くことは、季節の料理・館内の変化・周辺の見どころ・空室のお知らせなどです。写真1枚と、150字ほどの文章で足ります。

投稿の例文(架空の宿の例です)

「今月から、夕食に地元の山で採れたきのこの鍋をお出ししています。宿の裏の滝では、紅葉が色づき始めました。平日のお部屋には、まだ空きがございます。」

地図の順位は、月1回・同じ条件で記録します

「地域名+温泉 旅館」で検索し、地図の一覧で自分の宿が何番目に出るかを見ます。スマホの位置情報で順位が変わるので、最寄りの駅など、宿から離れた場所でも1回試してください。

順位は、毎日見ても動きません。月1回、同じ言葉を使って宿の中と毎回同じ離れた場所で確かめ、表に書き残します。

記録する項目 書き方
確かめた日毎月、同じ週のうちに確かめます。
検索した言葉「地域名+温泉 旅館」など、毎回同じ言葉を使います。
検索した場所宿の中と、最寄りの駅など宿から離れた場所の2つを書き分けます。
何番目に出たか地図の一覧で、上から数えた順番を書きます。

写真5枚で止まる・ピンのずれなど4つのつまずき

写真が5枚のまま止まっている

写真が5枚のままだと、客室・風呂・料理のどれかが1枚もないことがあります。上の内訳の表と見比べて、足りない種類から撮り足し、30枚にそろえてください。

星の数ばかりを気にしている

星の数ばかりを気にしていると、手を入れられる返信が後回しになります。星の高いクチコミも含めて、まずは全件に返信してください。

住所のピンがずれている

裏の駐車場や隣の畑に、ピンが立っていることがあります。そのままにしておくと、地図を頼りに来たお客様が玄関にたどり着けません。

名称にキャッチコピーを足している

「絶景露天の宿 ○○館」のように名前へ言葉を足す登録は、規約に触れて掲載が止まることがあります。名前の欄には、宿の正式名称だけを書いてください。

オーナー確認が済んでいない宿は、ほかの作業より先に申請する

オーナー確認が済んでいない宿は、返信も写真も手をつけられないので、今日のうちに申請を出してください。

確認コードが届くまでのあいだに返信の下書きを作っておくと、確認が終わった日に、過去のクチコミへまとめて返信できます。

Googleマップのチェックリスト(8項目)

□
オーナー確認を済ませた
□
基本情報の空欄を、すべて埋めた
□
写真を30枚上げた
□
過去のクチコミに、全件返信した
□
低い評価にも、事実と改善で返信した
□
クチコミをお願いするQRコードを、3か所に置いた
□
「最新情報」を1回投稿した
□
地図での順位を、表に記録した

このページのチェックリストを含む9章分(チェックリスト70項目・全31ページ)を、印刷できるPDFでお送りします。机の上に置いて、終わった項目に印をつけながら進められます。

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よくある質問

クチコミの返信は、いつまでにすればよいですか。

私たちは、投稿から2〜3日以内を目安にしています。過去のクチコミで返信していないものは、日付の古いほうから順にさかのぼって返信してください。

クチコミには、全部返信したほうがよいですか。

はい、全件に返信します。星の高いクチコミにも低いクチコミにも返信が並んでいると、次に読む人が宿の対応を知る手がかりになります。

昔のクチコミにも、いまから返信してよいですか。

はい、返信して構いません。何年も前のクチコミでも、返信は次に宿を探す人の目に入ります。

低い評価に、言い訳を書きたくなったらどうしますか。

書いた返信をいったん置いて、お詫びと事実と改善の3つが残るまで削ってから投稿します。事情の説明が長くなるほど、読む人には反論に見えてしまいます。

お客様に、クチコミをお願いしてもよいですか。

はい、お願いして構いません。QRコードをフロントのカード・客室の案内・お礼メールの3か所に置き、「よろしければ、ご感想をお聞かせください」と添えます。割引や無料の品と引き換えにお願いすることは、Googleのクチコミのポリシーで禁止されています。

Googleマップの写真は、何枚上げればよいですか。

写真は、30枚を目安にしてください。内訳は、外観5枚・客室8枚・風呂5枚・料理7枚・館内と周辺5枚です。上げたあとは、月に2枚ずつ足していきます。

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私たちの支援では、Googleマップの投稿・クチコミへの返信・写真の整備を毎月おこないます。お申し込みいただいた方には、公式サイト・SNS・予約サイト・Googleマップを調べてまとめた集客カルテ(20〜25ページ・通常5万円相当)をお作りします。サービスの中身は、「旅館・ホテルの集客支援|OTA・公式サイト・SNS・広告など9つの施策を1社で運用」のページでご確認いただけます。

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