旅館・ホテルのInstagram運用を、週2回の型で続ける手順(柱3本・ネタ30個・見る数字2つ)

この記事は、Instagramの更新がいつの間にか止まっている旅館・ホテル・ゲストハウスの方に向けて書いています。SNSの役割は、宿を覚えてもらっていつか行きたい宿の候補に入れてもらうことです。ここでは顔を出さずに週2回の投稿を続ける型を、プロフィールの直し方から見る数字まで順番に書きます。9つの施策の全体と立ち上げる順番は「旅館・ホテルの集客方法9つと、立ち上げる順番|長野と北海道の宿でやっている全手順」にまとめました。

旅館の囲炉裏の部屋で出す会席料理|SNSの発信の柱にする料理の写真
FIELD / RYOKAN / JAPAN  ·  料理の写真

顔出しゼロで、料理・景色・宿の考え方の3本を書く

旅館・ホテルのSNSは、顔を出して踊らなくても続けられます。投稿に書くのは料理や建物のこと、それに客室の数を絞っている理由のような宿の考え方です。

何でも投稿しようとすると、毎回ネタ探しから始まって投稿が止まります。そこで、発信の柱を先に3本決めておきます。

発信の柱書くこと
料理季節の献立・地元の食材・料理長が手をかけているところ
宿からの景色と季節窓から見える景色・周辺の季節の移り変わり・館内の季節のしつらえ
宿の考え方客室数や受ける組数を決めている理由・あえてやっていないこと・大切にしていること

※柱の名前は一例なので、宿の強みに合わせて3本の中身を入れ替えてください。

この3本を、順番に回して投稿します。今日はどの柱の番かが決まっているので、何を書くかで迷う時間が減ります。

InstagramとThreadsの役割の違い

「Threads」=Instagramのアカウントで始められる、文章が中心のSNSです。この記事ではInstagramを写真で宿を見せる場に、Threadsを宿の考えを文章で書く場に分けて使います。

この記事の「週2回」は、Instagramの投稿の回数です。Threadsを足すときもThreadsで週2回が目安で、その週に撮った写真と柱のネタをInstagramと使い回せます。

宿の考え方を書いた投稿に、169件の反応がついた

私たちが支援している、ある宿のThreadsの投稿を紹介します。1日3組にこだわる理由を、宿の考え方としてそのまま書いた投稿です。

ある宿のThreadsの投稿。1日3組にこだわる理由を書いた文章と料理の写真に、169件のいいねがついている(アカウント名は伏せています)

この投稿には、169件の反応(いいね)がつきました。添えた写真は、料理の写真1枚でした。

私たちが運用してきた松川館のアカウントでも、文章の中身で反応が変わることを確かめています。宿の欠点を先に書いた投稿の表示回数は、ふつうの投稿の3.5倍から3.9倍でした。

「表示回数」=投稿が何回、人の画面に表示されたかを示す数字です。

問いかけで締めた投稿は、そうでない投稿と比べて返信の数の中央値が6.5倍でした。「中央値」=投稿ごとの数字を大きい順に並べたとき、真ん中に来る値のことです。

松川館のSNSは、InstagramやXなどを合わせて総フォロワーが約3万人です。私たちは2021年から、松川館の集客を担当してきました。

投稿の中身の作り方は「旅館のSNSで一番伸びた投稿は、宿の欠点を先に書いたもの|映える写真より効いた投稿の中身」にくわしく書いています。ここに出した数字はどれも、予約の件数とは別に数えたSNSの中の反応です。

プロフィールの4項目と、ハイライト4つを直す

Instagramで最初に直すのは、プロフィールです。投稿を見て興味を持った人は、次にプロフィールを開いて宿の名前と場所を確かめます。

直す項目直し方理由
名前の欄「宿名|地域名」を入れるInstagramの中で、地域名で探した人にも見つかるようになります
自己紹介宿の特徴を3行で書くプロフィールを開いた人が、どんな宿かを一目でつかめます
リンク先公式サイトのトップページにする予約サイトにつなぐと、手数料のかかる予約に自分で誘導することになります
ハイライト客室・料理・風呂・アクセスの4つを作る泊まる前に知りたいことを、プロフィールの中で見てもらえます

「ハイライト」=プロフィールの下に丸く並ぶ枠で、時間がたつと消える投稿(ストーリーズ)をまとめて残せます。それぞれの枠には、その項目の写真を入れておきます。

自己紹介の3行は、次の順番で書くと迷いません。

自己紹介の3行(例文)

1行目:宿の場所と種類(例:「○○温泉にある、客室○室の宿です」)

2行目:いちばんの特徴(例:「夕食は、囲炉裏の部屋でお出ししています」)

3行目:次の行動(例:「空室は、下のリンクの公式サイトで見られます」)

ネタは先に30個、撮影は水曜の30分にまとめる

投稿の日にネタを考えると、その日に止まります。投稿のネタは、先にまとめて30個書き出しておきます。

紙に、次の3つの問いの答えを10個ずつ書いてください。

問い数答えの例
お客様によく聞かれることは何か10個「駐車場はありますか」「夕食は部屋で食べられますか」
自分の宿でしか見られない景色や物は何か10個朝の窓からの景色・玄関の古い梁・季節ごとに替える掛け軸
料理長やスタッフが、こだわっていることは何か10個朝食の米の炊き方・布団の敷き方・お茶の出し方

これで、30本分のネタがそろいます。週2回の投稿なら、3ヶ月以上もちます。

書き出した30個は、料理・景色と季節・宿の考え方の3本の柱に振り分けておきます。柱の順番に沿って上から使っていけば、その日のネタを考える作業がなくなります。

撮影は週1回、水曜の午前30分にまとめる

投稿のたびに撮るのをやめて、撮影の日を週1回に決めます。たとえば水曜の午前に30分と決めて、カレンダーに入れます。

その30分で料理・館内・外の景色を10枚ほど撮って、フォルダに入れておきます。週2回の投稿は、このフォルダの写真から選んで作ります。

撮影は、スマホで構いません。明るい時間に、窓が背景に入らない向きで撮ると写真が明るく写ります。

1行目・本文3〜5行・次の行動、投稿の3ステップ

1投稿の文章は、次の3ステップの順で書きます。

1
1行目に、結論か問いを置く。ここだけで、続きを読むかどうかが決まります。
2
2行目から、本文を3行から5行で書く。1つの投稿に入れる話は、1つに絞ります。
3
最後に、次の行動を1つ書く。たとえば「プロフィールのリンクから空室を見られます」のように、読んだ人が次にすることを書きます。
投稿の文章(例文・柱=宿の考え方)

1行目:夕食の時間を、全部のお部屋で同じ時刻にそろえています。

本文:料理長が、1品ずつできたてをお出ししたいと話しているからです。お客様には、時間を合わせていただくお願いをしています。そのかわり、焼き物は焼き上がったその場でお持ちします。

次の行動:空室は、プロフィールのリンクの公式サイトで見られます。

位置情報は宿の名前で、ハッシュタグは10個前後

位置情報は、必ず宿の名前でつけます。宿の名前がまだ登録されていなければ、自分で作成できます。

「ハッシュタグ」=「#」をつけた言葉で、同じ言葉を探している人に投稿を見つけてもらう目印です。数は10個前後にして、内訳は地域名3つ・宿の種類3つ・目的4つにします。

種類数例
地域名3つ#○○温泉 #○○旅行 #○○観光
宿の種類3つ#温泉旅館 #露天風呂付き客室 #一棟貸し
目的4つ#記念日旅行 #一人旅 #家族旅行 #温泉旅行

全国で使われる大きなタグばかり並べると、投稿がほかの投稿に埋もれて見つけてもらえません。地域名のタグを入れておくと、その地域へ行こうとしている人に届きやすくなります。

Threadsは、写真より文章で書く

Threadsは、宿の方針や料理に込めた理由のような考えを書く場所です。断った仕事の理由を書いた投稿も、よく読まれます。

1投稿は300字から500字で、写真はなくても構いません。

見る数字は、保存数とプロフィールの閲覧数の2つ

「いいね」の数は、あまり気にしなくて構いません。毎月見るのは、次の2つの数字です。

見る数字何の合図か
保存数(投稿を保存した人の数)後で行きたいと思われた合図です
プロフィールの閲覧数(プロフィールを開いた人の数)宿そのものに興味を持たれた合図です

どちらの数字も、ビジネス用のアカウントにすると投稿ごとの数字の画面(インサイト)で確かめられます。月末には、この2つが多かった投稿を選び出します。

選んだ投稿が、どの柱のどんな1行目だったかを書き出してください。翌月は、数字が増えた投稿の型を真似して作ります。

投稿した日に反応が薄くても、そこで失敗と決めないでください。数字は数日かけて伸びることがあるので、判断は1週間ほどたってからにします。

SNSの数字と予約の数字は、別の場所で数えます。予約が増えたかどうかは、公式サイトの予約完了の件数で確かめてください。

毎日投稿で2週間で止まる、など4つのつまずき

1
毎日投稿しようとして、2週間で止まる。週2回を半年続けるほうが、前に進みます。
2
告知ばかりになる。空室の案内だけが並ぶと、読まれなくなります。空室の案内のような告知は、投稿3本のうち1本までにしてください。
3
流行の音楽や踊りに合わせようとする。宿のお客様の層と合わないことが多いので、無理に合わせる必要はありません。
4
フォロワー数ばかり追う。人数より、来てほしい人が見てくれているかどうかを確かめてください。

私たちが避けてよかったこと:すべてのSNSを同時に始める

現場の仕事と並べて全部のSNSに手を出すと、どのアカウントも中途半端になります。私たちは伸びる場所に絞って、そこに時間を使うようにしています。

始めるときは、Instagramを先に整えてください。プロフィールと柱3本が回りはじめてから、Threadsを足すと続けやすくなります。

SNSより先にやることがある宿

SNSは、今週の空室をすぐに埋めるための道具には向きません。宿を覚えてもらうまでに時間がかかるので、半年は続ける前提で始めてください。

手元に宿の写真がほとんどない宿は、投稿を始める前に撮影の日を数回作って写真をためてください。

このページのチェックリスト(8項目)

終わった項目に、印をつけながら進めてください。

資料「脱OTAの全手順」(無料)

このページのチェックリストを含む9章分(チェックリスト70項目・全31ページ)を、印刷できるPDFでお送りします。

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よくある質問

毎日投稿は必要ですか。

必要ありません。週2回を半年続けるほうが前に進みます。毎日投稿しようとして2週間で止まるのは、よくあるつまずきです。

顔を出さなくても、反応はつきますか。

つきます。169件の反応がついた投稿も、料理の写真1枚に宿の考え方を文章で添えたものでした。

写真は、スマホで撮ってもよいですか。

構いません。明るい時間に、窓が背景に入らない向きで撮ると写真が明るく写ります。

ハッシュタグは、いくつつければよいですか。

10個前後です。地域名3つ・宿の種類3つ・目的4つの内訳にすると、その地域へ行こうとしている人に届きやすくなります。

InstagramとThreadsは、どう使い分けますか。

Instagramは写真で宿を見てもらう場所で、Threadsは宿の考えを文章で書く場所です。それぞれ週2回を目安にして、Threadsは1投稿を300字から500字で書きます。

SNSを続ければ、予約は増えますか。

SNSは、宿を覚えてもらうための道具です。表示や保存が増えても予約が増えたとは言えないので、予約は公式サイトの予約完了の件数で別に数えてください。

無料相談はこちら

InstagramとThreadsの投稿を週2回ずつ、企画から撮影・予約投稿まで続けるご相談を承っています。お申し込みの方には、お宿の集客カルテ(通常5万円相当)をお作りします。

無料相談はZoomで1時間です。相談だけで終えていただいても構いません。

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