サイトを1行直すだけなのに、見積もりと納期を待つ。そんな経験はないでしょうか。プログラマーを雇う、ノーコードツールを使う。サイト運用には、長らくこの2つの道しかありませんでした。私たちOne Ismは、そこにもう1つ、AIエージェントに指示して直接更新する道を選び、日々の運用に組み込んでいます。この記事では、その運用の実際を紹介します。
サイトを持つと、必ず更新が発生します。料金を直す、実績を足す、文章を整える。その更新を誰がやるかで、運用の形は大きく変わります。私たちが見てきた選択肢を、まず並べます。
実際にこの体制で、oneism.jpの公式サイトを1日で4ページから15ページ以上へ増やしたこともあります。ここから先は、なぜ3つ目の道を選んだのか、そして実際にどう運用しているのかを、具体的にお伝えします。
私たちOne Ismは、2023年7月に資本金100万円で設立した会社です。代表は大橋祐哉。地方の再興とAIマーケティングの支援を仕事にしています。
自社でも、公式サイトのほかに複数のサイトを持っています。たとえば自社で運営する旅館(創業140年)のサイトです。料金や空室状況、季節の情報など、更新の頻度は決して低くありません。
プログラマーを雇う道は、まず選びませんでした。専任を置くほどの更新量ではなく、かといって毎回外注すると、細かい修正のたびに見積もりと納期を待つことになります。「見出しを1つ直したいだけなのに」という場面が積み重なると、更新そのものが後回しになっていきます。
ノーコードツールも試しましたが、限界を感じました。用意されたパーツを組み合わせるのは速い一方で、少し凝った表現や、検索エンジン向けの構造化データのような「型の外」のことをしようとすると、結局手が止まります。
私たちが日々AIエージェントを使って仕事をする組織だったことも、後押しになりました。文章を書く、データを整理する、判断の材料を集める。すでに社内の多くの作業をAIに指示する形でやっています。サイトの更新も、同じやり方で回せるはずだと考えました。
「AIに任せる」と言っても、思いついたことがそのまま何の確認もなく世に出るわけではありません。私たちが実際に踏んでいる工程を、順番に説明します。
1文字の修正でも、ページを丸ごと新設する場合でも、この流れ自体は変わりません。違うのは、事前に伝える情報の量です。ページ新設のような大きな変更は、載せたい事実や構成をあらかじめ整理してから頼むと、仕上がりが早く安定します。oneism.jpを1日で4ページから15ページ以上に増やせたのも、この流れを繰り返した結果です。
言葉で説明するより、実際にどう頼んでいるかをそのまま書きます。特別な言い回しは要りません。日常の言葉で伝えています。
Before:料金ページの表記が古いままになっていて、問い合わせで指摘を受けたことがありました。直すには制作会社への連絡が必要で、修正が公開されるまで数日かかっていました。
After:気づいたその日のうちに、AIエージェントへ「この金額をこの数字に直して」と伝えるだけで済みます。修正内容を確認し、その日のうちに公開まで終えられます。
大事なのは、依頼のたびに「見積もり」や「発注」という手続きが挟まらないことです。思いついたときに伝えて、できあがりを確認する。この往復の軽さが、更新の頻度そのものを上げてくれます。
もちろん、伝えるだけで何でも思い通りになるわけではありません。曖昧な指示は、曖昧な仕上がりになります。「良い感じに」ではなく、「この見出しを、この事実に差し替えて」というように、具体的に伝えるほど、仕上がりは安定します。
公開前には、必ず人の目で確認します。表示が崩れていないか、事実と違う数字が紛れ込んでいないか。ここは省きません。AIに任せるのは作業までで、公開の判断は人が持ちます。
この運用を始めてから、私たちが実際につまずいた・気をつけている3つを共有します。
この運用スタイルにして、実感しているメリットを整理します。
一方で、向き不向きもあります。専任のエンジニアを何人も抱え、複雑なシステム開発まで内製している会社には、この運用は物足りないかもしれません。
向いているのは、更新の頻度はそこそこあるのに、専任者を置くほどではない会社です。私たちのような地方の小さな会社や、サイトの更新をいつも外部に頼んでいて、そのたびに時間とお金がかかっている事業者には、特に合うと感じています。
はい、大丈夫です。この運用は「日本語で伝える」ことが中心になります。コードを読んだり書いたりする必要はありません。伝える内容が具体的であるほど、仕上がりが安定します。
ノーコードツールは、決まった型の中でパーツを組み合わせる仕組みです。型の外にあることは、結局できません。AIエージェントは会話で意図を伝える形なので、型に縛られにくいのが違いです。ただし判断する人は必要です。
外注のように「1件いくら」という都度課金の発想は薄れます。継続的な利用料の範囲で、更新の回数を気にせず頼めるのが特徴です。ただし前提として、AIエージェントを扱える環境の用意は必要です。
その心配は正しいです。だからこそ、公開前に人が必ず確認する工程を残しています。AIに任せるのは作業であって、最終判断は任せません。この線引きが崩れると、事故につながります。
ありません。修正はまず案として作られ、人が確認したあとに本番環境へ反映する、という順番を固定しています。反映の手前に必ず人の判断が入る形にしているので、確認していない内容が突然公開されることはありません。
内容によりますが、小さな修正であれば、伝えてから確認・公開までをその日のうちに終えられることがほとんどです。見積もりや発注の手続きを挟まない分、外注に比べて短くなります。
むしろ小さな会社ほど向いていると考えています。専任の担当者を置く余裕がなく、かといって毎回外注するほどの頻度でもない。そうした更新を、日々の合間に自分たちで回せるからです。