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流入は6.4倍。なのに登録は4分の1。
犯人は、広告費の44%でした。

起業塾の広告運用を引き継いだあと、おかしな数字に気づきました。LPを見に来る人は6倍以上に増えている。それなのに、LINEに登録する人は4分の1に減っている。「広告が当たった」と喜んでいい数字に見えて、中身は真逆でした。原因を突き止めるまでの記録です。

広告費の流出を実データで特定した事例
CLIENT — 非公開 / 起業塾

数字が良くなったように、見えていました。

LPへの訪問者は、1日26人から118人へ。6.4倍です。広告のレポートだけを見れば、成功した施策に見えます。

ところが同じ期間に、LINEの登録は1日6.0件から1.6件に落ちていました。登録率は22.9%から1.3%へ。流入が増えたぶん、登録は減っていたことになります。

C.01
ダッシュボードが20日間止まっていた。数字が更新されないまま気づかれず、異常の発見が遅れていました。
C.02
効果測定が実施されていなかった。導線を変えたのに、その前後で何が起きたかを誰も見ていませんでした。
C.03
流入の出どころが分からなかった。広告のリンクに識別子が付いておらず、どの配信から来たのか追えませんでした。
C.04
「増えた」が成果に見えてしまう。訪問者だけを見ていると、質が落ちていることに気づけません。

取り組んだこと

1. 止まっていた数字を、まず生き返らせる

20日間更新されていなかったダッシュボードを直し、期間の数字を埋め戻しました。異常を追うにも、比べる先がなければ判断できません。

2. LP側を疑って、シロだと確かめる

まずページ自体を疑いました。登録ボタンが壊れていれば、登録率は落ちます。8つあるLINEボタンを1つずつ確認し、すべて正常に動くことを確かめました。ここでLPは容疑から外れます。

3. 配信先を1つずつ割って見る

次に広告の内訳を開きました。すると、ある日から特定の配信先に費用が集中していました。広告費の44%が、ゲーム内の報酬つき動画枠に流れていました。

報酬つきの枠は、「広告を見ると特典がもらえる」仕組みです。クリックはされますが、それは特典目当てのクリックで、中身を読む人ではありません。だから訪問者だけが膨らみ、登録は増えなかったのです。

4. 蛇口を閉める

該当する配信先2種を、アカウント側で配信対象から外しました。以後、その枠には1円も出ません。

5. 追える形に直す

同じことが起きても翌日には気づけるよう、広告のリンクに出どころの識別子を付け、ダッシュボードが止まったら知らせる仕組みを入れました。

見つけたものを、数字で。

流出していた広告費
44%
報酬つき動画枠へ
LP訪問者
6.4
26→118人/日
登録率
22.9→1.3%
崩落を検知

広告費の4割強が、成果につながらない枠に流れていました。放っておけば、翌月も同じだけ消えていた計算になります。

止まっていたダッシュボードの復旧、LPの検証、配信先の内訳確認まで、原因の特定は同じ日のうちに終わりました。

受託 · 広告運用 / 計測基盤 · 実際の運用データ

この事例から言えること。

訪問者が増えたことは、成果ではありません。増えた人が何をしたかまで見て、はじめて良し悪しが分かります。この案件では、増えた数字のほうが危険信号でした。

もうひとつ。数字が止まっていることに、誰も気づけません。ダッシュボードは20日間動いていませんでしたが、画面はいつもどおり表示されていました。だから私たちは、止まったら知らせる仕組みを必ずセットで作ります。

広告の良し悪しは、合計では分かりません。配信先ごとに割って、はじめて見えます。合計だけを見ていると、悪い枠の損を良い枠の成果が隠してしまいます。

何をやったか(時系列)。

T.01
ダッシュボードの停止を発見。20日間更新されていないことに気づき、データを復旧して期間を埋め戻す。
T.02
導線変更の前後を比較。訪問者6.4倍・登録4分の1という逆行を検知。
T.03
LPを検証。LINEボタン8個すべての動作を確認し、ページ側は問題なしと判断。
T.04
配信先の内訳を確認。広告費の44%が報酬つき動画枠に流れていることを特定。
T.05
該当2種を配信対象から除外。アカウント側で制御し、費用の流出を止める。
T.06
再発しない形に。出どころの識別子を付与し、ダッシュボードの停止を検知する仕組みを追加。

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